2013/05/22
美食が地球を救う時
他の生き物の命を奪ってエネルギーを吸収するわけですから食とは残酷なものです。でもその残酷な行為なくして私たちは生き残っていくことができません。だから命を奪う相手には敬意をもって接するのです。昔から食が聖なるものだと言われる所以ですね。ところで世界にはいろんな食文化があります。中華料理、フランス料理は有名ですが、カップヌードルやアメリカのファーストフードだって立派な食文化です。文化とは所属する社会に共通する習慣、あるいは生活のパターンみたいなものです。食文化は大きく二つのパターンに分けることが出来ます。ひとつはカロリー摂取を目的としたカロリー文化。もうひとつは美味しさの追求を目的とした美食文化です。カロリーを摂るだけの食事は味気ない。でも他者の命を奪ったうえに美味しさまで求めるのはやり過ぎだ、ともいえます。人類はどちらの食文化を追求するべきなのでしょう。私は美食文化だと思います。カロリー文化は満腹感による満足しかもたらさないからです。本当は必要なカロリーだけを摂ればいい。でもそれでは満足感を味わえない。結果、満腹感を求めて食べ続けることになる。それに比べて美味しさを追求する美食文化は腹八分目でも食事を楽しむことが出来ます。量の追求から質の追求へ。その分岐点にあるのが美味しさの追求ではないのかと思っているのです。