2013/06/26
楽(ラク)と楽しいのさかいめ
同じ漢字なのにずいぶん意味が違いますよね。ラクをするという場合の楽は、さぼって手を抜いているという感覚が強いです。「お前ラクすんなよ」とか「あ~ラクし過ぎだな」という場合、それは非難や後ろめたさを伴います。でも楽しいという場合の楽は心から喜んでいる感じがします。他人に非難される要素もない。だから「お前楽すんなよ」とは言えますが「おまえ楽しむなよ」とは言いにくい。だって明らかに嫉妬が含まれている気がしますもんね。でもどうしてこんなにも意味が違うのでしょう。ラクをする=手抜き。駄目人間。失敗への道。楽しむ=素敵。自然体。成功への道。そういうイメージです。同じ漢字なのに正反対の意味。何故なのでしょう。苦楽を供にするという時のラクは楽しいという意味です。楽市楽座という言葉にちょっと違和感があるのはラクに商売していいのか?という疑問があるからですが、たぶん当時は楽しく商売するという意味だったのだと思います。だって織田信長が手抜きを勧めるはずないですからね。そう考えると昔はラクという言葉も楽しいという意味で使われていたはずです。「ラクしやがって」の語源は「楽しみやがって」という嫉妬だったのではないでしょうか。ラクと手抜きとは本当はぜんぜん違います。ラクをする事は楽しく素晴らしいこと。私にはそうとしか思えないんですよね。