2014/03/05
命を全うする
命をすべて使い切ることを「命を全うする」と言うのだと思います。ではどうやったら使い切ったと言えるのでしょうか。病気にならないように健康に気をつけ与えられた寿命を全うすること。それを命を全うするというのでしょうか。私の父は血液の癌と呼ばれる白血病で他界しました。父の兄弟もみんな癌で亡くなってます。だから私も癌で死ぬ確率は高いでしょう。そういう話をすると妻が涙を流します。私だって少しは愛されているわけです。それに彼女のお母さんも若くして癌で亡くなっているので思い出すのでしょう。だから健康には出来るだけ気をつけると言って慰めるのです。でも健康診断には行きません。お酒だってたくさん飲みます。早く死にたいわけではありませんが、長生きすることだけを目標には生きていけないのです。人は命を削って生きています。毎日毎日ごりごりと自分の命を削って生きている。私は自分の命が削れないようにちびちびと命を削り惜しみするのは嫌です。高いわさびを食べるときのように思い切ってごりごりと削るのです。大事に大事にとっておいたわさびが冷蔵庫の中で腐っていく。そういう生き方だけはしたくないのです。一番美味しい時におもいきってごりごりと削る。そうするとあっという間にわさびは無くなってしまう。でもきっとそのわさびは命を全うしたと言えるのではないでしょうか。