2012/08/29
下を向いて生きよう
他人と比べちゃいけないよと、達観した方々はおっしゃいます。でもついつい比べてしまいます。同期が先に出世したとか、隣のほうがちょっと庭が広いとか。他人と比較せずにはいられない動物、それが人間なのだから仕方がありません。だとしたら問題は誰と比べるかです。自分よりも上の人間と比べて劣等感を感じるか、あるいは下の人間と比べて優越感に浸るか。人の心は誰と比較するかによって幸せにも不幸にもなります。幸せになりたいなら下を見て生きるべきです。でもそんなことはなかなか許されない。そんなのは向上心のない性格の悪い人間の生き方だと教え込まれているからです。でもそんな先入観は捨ててしまった方がいいと思います。もちろん、上を見上げながら一生懸命に生きていくことも大事です。でも頂上だけをじっと見つめて生きていくのは良くないと思います。なぜならば人生には頂上などないからです。上だけを見上げて生きていると必ず心が疲れて荒んできます。時々立ち止まって下を見る。眼下には美しい景色が広がっているはずです。心を和ませてくれる素敵な景色。それはいつも自分の足下に広がっているのです。その景色を堪能する。罪悪感なんて持つ必要はありません。下を見ることによって初めて人は安心し、もっと上をめざしてみようと再び歩き始めることが出来るのです。