2013/01/09
緩急(かんきゅう)の使い方
野球の投球術に緩急っていうのがありますよね。速い球と遅い球を織り交ぜて打者のタイミングを外す技です。いくらスピードが速くても速い球ばかり投げていたらバッターの目が慣れてくるからです。でもやっぱり若いピッチャーというのは力で相手をねじ伏せたいのでがんがん速い球を投げてきます。自慢のストレートで相手を打ち取るというのは特別な気分なのでしょう。相手がストレートを予想して待っていても打たれない。その気落ちよさといったらないでしょうね。でもやっぱり長くは続かない。相手も慣れてきますし、こちらの肩だってすり減ってきます。だから長くピッチャーを続けたいのなら、やはり緩急というものを覚えないといけない。これは人生でも同じだと思うのです。思いっきりストレートを投げ込むような生き方や仕事のやり方は見ていて気持ちがいいですし、本人だって気持ちいいと思います。でもやっぱり長続きはしないと思うのです。だって疲れますもん。それに人生というのは思っているよりも長い。だから速い球を投げる事ばかりを頑張ってはいけない。緩い球を投げるのは手抜きだなんて思ってはならない。速い球と緩い球の組み合わせこそが最強なのです。頑張る自分と頑張らない(緩い)自分。そのどちらにも同じだけの価値があるのですよ。