2014/12/10
答えを知ることの無意味
何かを知るために本を読むというのは悪いことじゃないと思います。でも全ての読書にそういう短期的な結果を求めるのはいかがなものでしょうか。本屋さんに行くとたくさんのハウツー本が売られています。「営業力をつける方法」とか「株で儲ける方法」「幸せになる考え方」などなど。仕事で悩み、人間関係に悩み、人生に悩む。「こうやったら解決できる」というメッセージは確かに魅力的でしょう。でも私は思うのです。明確な答えなどどこにもないと。答えがないから、あるいは答えが変わり続けるから、ハウツー本は出版され続けるのです。大事なのは答えを知ることではなく、自分自身が答えを出せるようになることです。壁にぶつかった時、心が折れそうになった時、人生の目標を見失った時、自分自身で答えを出す。自分自身の答えを出す。もともと人生には答えなどないのです。だから親友も、家族も、上司も、相談に乗ることは出来ても答えを教えることは出来ない。最終的にはひとりで悩み、自分の頭で考え、自分自身の答えを出すしかない。答えを出すためには自分の中に判断の軸となる柱が必要です。その柱を鍛えるために本を読む。そういう読書が人生にはとても重要だと思うのです。自分が出した答えに満足し、納得して死んで行ける。それが充実した生き方というものではないでしょうか。