2012/04/11
進化管理局
鳥というのは元々二足歩行の恐竜だったそうです。なぜ空を飛べるようになったかというと進化したからです。と、結論だけ述べるのは簡単ですが、進化とはそんなに生易しいものではない。手を羽に変えるためには羽になる必然性が必要なのです。飛ぶための理由。それは命に関わるものだったはずです。何かに追われて崖から飛び降りる。大けがをしたり、死んでしまうこともある。そんな事を何度も何度もそれこそ何万年もやり続けた結果、ようやく進化が起こり始めるのです。たぶん進化管理局みたいなものがあって、そこが進化の許可を出しているわけです。何万年もの間にたくさんの恐竜が崖から落ちて死んでいくのを見て「まあ、この状況がこれだけ続けばしょうがないですな」「よろしい。羽を許可しましょう」という具合に。だってちょっとやそっとのことで許可を出してたらきりがありませんからね。でも人類はそんなには待てなかったのです。速く走れないなら車を、羽がもらえないなら飛行機を、これ以上頭が良くならないならコンピュータを、という暴挙に出るのです。進化の横入りですな、これは。順番待ちしている生物には申し訳ないことです。でもこんな反則技を進化管理局が黙っているはずがありません。きっと今までズルした分きっちり遅らせられているはずです。生物としての私たちの進化を。