2012/06/13
集中力のなぞ
子供の頃、集中ということばが大嫌いでした。よくぼうっとしていて「集中しなさい」と先生に叱られていました。受験勉強の時には「集中するぞ!」と自分に言い聞かせていましたが、それは「さぼらないぞ!」という決意表明です。先生もきっと「さぼるな安田!」と言いたかったのでしょう。つまりその頃の集中とは「さぼらないこと」だったわけです。さぼらないという意味において私は本当に集中力の無い子供でした。授業には5分と集中できないし10分も机に座っていられない。自分はなんて駄目な人間なのだと思っていました。でも今は違います。私の中で集中するということばの意味が変わったからです。私の仕事はアイデアを出して形にすることです。経営も執筆も基本は同じ。そしてその作業において必要不可欠なのが集中力です。雑念を振り払い、脳みその回転速度を最高速に持っていく。人間は2時間が集中力の限界だと言われています。人の話を聞き続けたり本を読み続けたりできる時間です。でもこのレベルの集中力ではアイデアを形にはできません。人の話を聞く時と思考を形にする時とでは集中力の種類も違いますがレベルも違います。だからその状態は2時間も続かない。せいぜい30分です。でもその30分で一日の仕事の70%以上は終了します。この力こそが本当の集中力だったのだと今では思っています。