2014/11/26
世界の中心はどこにあるのか
ガリレオがいた頃は地球の周りを太陽が回っていると考えられていました。でも実際には地球が太陽の周りを回っていたわけです。東の空に太陽が昇り、西の地平へと沈んで行く。そう見えるだけで、実際には太陽は移動していません。それでも私たちは「日はまた昇る」という表現を使います。「自転は続く」とは言いません。本当は昇っているように見えるだけなのに。でもどうなんでしょう。地球で暮らしている私たちには明らかに太陽が動いているように見える。ということはそれもまた事実なのではないでしょうか。どういう状態であるかという事実と、どう見えるのかという事実。たとえば立ち止まっている時も、状態としては動いています。私たちは地球と一緒にくるくると回っているからです。でもそれを動いているとは言わない。私たちが動いているという言葉を使う時には地球に対して動いているという状態を指します。事実かどうかは関係ないのです。自分を中心に据えるというのは非常に大切なことです。自分を世界の中心に据える。そうすることによって、世界の動きが見えるようになるのです。世界は勝手に動いています。地球が勝手に回っているように。でも私たちにとって大事なことは世界がどう動いているかという事実ではありません。世界がどう動いているように私たちには見えるのか。それが一番重要なのです。