2012/11/21
究極の選択
もしもある日突然なくなるとしたらどちらを選びますか?ひとつ目があなた自身の頭の中にあるすべての記憶。二つ目はあなた以外の人間の頭の中にあるあなたに関するすべての記憶。自分の記憶が完全に消去されてしまうと自分が誰なのかも分からない。友達や恋人との楽しい思い出もすべて失ってしまう。けれども、あなた以外の人はみんなあなたのことやあなたと一緒に過ごした時間を憶えてくれている。反対にあなた以外の人から記憶が消去されてしまうと誰もあなたのことを認知してくれない。あなたがどんなに訴えてもこれまでの絆は取り戻せない。その代わりにあなたの中の思い出は残っている。誰も憶えてくれていないけれども、あなただけは憶えている。人はこの究極の選択を迫られた時にどちらを選ぶのでしょうか。たぶん、自分の記憶をなくした方が苦痛はないのでしょうね。だって忘れたことすら忘れているわけですから。でもそこに存在しているのはもうあなたではない。私たちは記憶によってのみ繋がっているのですよ。他人とも、そして自分自身とも。